『ハリー・ポッター』監督が撮影現場写真公開後、テレビリメイクに疑問を呈す

最初の2作の『ハリー・ポッター』映画を監督したクリス・コロンバスが、HBOで制作が進むテレビドラマ版のセット写真、特に新たにハグリッド役を演じるニック・フロストがオリジナル映画と全く同じ衣装を身に着けている様子を見て、複雑な思いを抱いていることを明かした。

デジャヴ？

「ある意味では、『何の意味があるんだ？』とも思った」とコロンバスは、ポッドキャスト「The Rest is Entertainment」への出演時に認めた。「別の部分では、『よし、素晴らしい』とも思った」。2001年の『ハリー・ポッターと賢者の石』（米国でのタイトルは『ハリー・ポッターと神秘の魔法石』）で魔法ワールドシリーズを立ち上げたこの映画監督は、現在ワーナーブラザースのストリーミング版で再び用いられているビジュアル面の青写真の多くを確立した人物だ。

最近公開されたセット写真では、フロスト演じるハグリッドが、ロビー・コルトレーンが演じたオリジナルの描写のためにデザインされた特徴的な茶色のオーバーコートを身に着けており、特徴的なもじゃもじゃのあごひげや乱れた髪も完全に再現されている。

ロンドンで撮影中の今後の「ハリー・ポッター」HBO Maxオリジナルシリーズにて、ドミニク・マクラフリン（ハリー・ポッター役）、ニック・フロスト（ルビウス・ハグリッド役）、アンソニー・ワリン（ハグリッドのスタントダブル）が撮影現場にて。 pic.twitter.com/YmVxd5nNCc

— Harry Potter Media (@PotterHBOMedia) August 19, 2025

相反する反応

「私たちが作ったオリジナルのハグリッド衣装が再現されているのを見るのは、とても光栄なことだ」とコロンバスは回想する。「しかし一方で、すべてがまったく違って見えることを期待していた部分もある。むしろ、タイムスリップしたかのようだ」。この監督は、拡大されたスクリーンタイムという利点を活かして、新しいクリエイティブチームがJ.K.ローリングの小説をどのように再解釈するのかに関心を寄せている。

コロンバスが特に実現してほしいと思っているキャラクターの一人が、お化けのピーブズだ。リック・メイオールがオリジナル作品で配役されていたにもかかわらず映画では省略されたこのキャラクターは、ファンの間で人気が高い。シリーズがより多くの原作の詳細を含めることができることに対して羨ましいかと問われたコロンバスは、こう答えた。「羨ましい？ いや、もうその段階は過ぎたよ。私たちの映画を誇りに思っているが、私は常に、過去の成功にとらわれるのではなく、前に進むことを信じてきた」。

新しい媒体、新しい可能性

HBOシリーズは、2027年公開予定の全8話の第1シーズンから始まり、複数シーズンにわたってローリングの小説をより包括的に映像化することを約束している。映画版から変わらないビジュアル要素もある一方で、テレビ形式では、映画版で短縮または除外されたサブキャラクターやサブプロットをより掘り下げて描くことが可能となる。

シリーズの後続作品への復帰を辞退したコロンバスは、クリエイティブな進化に関する自身の哲学を維持している。「『グレムリン』であれ『ポッター』であれ、私は一つの完結した物語を語り、新しい声がその素材を解釈するための余地を作ることを信じている」。